前回のブログエントリーでは演劇集団キャラメルボックスの破産に伴うスタッフ未払い賃金の補償について考察しましたが、今回は役者の未払い出演料について、まとめ、考察したいと思います。

 

まず、東京商工リサーチの報道によると未払い出演料を抱えた役者は45名となっています。

劇団員のどのくらいの人数が当てはまりそうかを考えるために、今は「Forbidden」で表示不可能となっている劇団のホームページ、その魚拓サイトで「劇団員プロフィール」を確認してみたところ42名が在籍していることが確認できました。

 

ということは、人数から勘案すると劇団員まるまる全員。むしろ、役者の債権者数には足りないです。

劇団(ネビュラプロジェクト)の経営不振は2011年以降が特に顕著になってきたとのことなので、2019年5月31日の活動休止時点の劇団員だけではなく、ここ数年の間に舞台に立ちながらも退団された役者も未払い出演料を抱えた一人の可能性が高いと推測できます。

 

前出の報道記事のとおり、未払い出演料総額は6,318万円。1人当たり平均額は140万円におよび、最高は出演料等で790万円だったとのことですので、どの役者も痛みを分かちながら公演をこなしていたんだなと思います。

それだけ、役者にとってこの劇団での舞台を単なる仕事ではなく、思い入れがあって劇団が好きで演ってくれていたんだなと思うと、こちらも観客として好きで舞台公演を観ていましたが、「演劇集団キャラメルボックス」はみんなの「好き」で成り立っていた劇団だったと言うことができると思います。

 

それだけに、ここで終わらせたくない。なんとかしたいという思いです。